医療の現場からレポート②

心の運動療法家、岡本浩之です。

精神科クリニックで診療をしていて感じたこと、思っていることを「医療の現場からレポート」と(大げさに)題してお伝えしていきます。

オンライン診療の現状

2018年度からオンライン診療が保険診療として認められるようになり(様々な条件は付きますが)ました。2020年度からはオンライン診療を保険診療として行うための条件が緩和されてオンライン診療の普及に向けて政府が力を入れていることが伝わりますね。

それに加えて、新型コロナウイルス感染拡大に伴い通院が困難となる方が増えていることを鑑み、期間限定の対応ですが初診でもオンライン診療を保険診療として認める方針となりました。

オンライン診療では通院精神療法を算定することが認められていないという、精神科での課題は抱えたままでありますが。

オンライン診療を経験してみよう

先日、私はオンライン診療を試験的に取り入れてみました。

相手の方それぞれと事前にメールでのやり取りを繰り返して、すべて保険診療ではなく自由診療という形で実施しました。

時間にして60分ほど、初対面の方と画面越しに問診を行い、現在の病状や今後の治療方針について話しをしました。

私たち精神科医は患者さんの診察をする際に、話しの内容だけでなく、どのような口調や表情で話しをするか、どのような仕草をするかといったことも重要視します。

例えば、「元気だと言いつつも声に張りがない、伏し目がちになる、小刻みな動きが多くなる」、という場合には、元気だと言いつつも他に何か伝えたいことがあるのだなと理解し、さらに詳しく話しを聞きます。

言葉の裏にあるメッセージをオンライン診療では果たしてどの程度まで読み取れるのか?読み取れないのか?これが、今後オンライン診療で通院精神療法が算定出来るかどうかの1つの目安になるかもと勝手に考えています。

とにかく実際に体験してみないと話しが進まないので、手探りではありますが実施しました。

オンライン診療も活用出来そう!だけど・・・

パソコンだったりスマートフォンだったりの画面に向かって話しかけるので、私自身がぎこちない感じでした。また、実際に対面している時と違って、画面に向かうので口調も自然とは言えず、さらに機器の性能の限界で声が多少途切れたり、動きもやや滑らかさを欠いたりして、対面診療と同じように相手の状態を理解するのは難しいなと感じました。

それでも、話しているうちにお互いに自然な口調や表情変化になって言葉の裏にあるメッセージを読み取ることは出来ると感じました。

通院はしていないので「通院精神療法」の算定は無理としても、精神療法として算定出来るくらいの治療は提供可能だとは(個人的には)感じています。

ただ、普段は対面診療で毎日60人以上の診察をしていますが、オンライン診療で同じ人数を診ることが出来るのか、と考えた時に・・・。

うーん。どうも60人を診ているイメージがつかないんですよね。単に慣れていないから、というのもあるでしょうけど。

対面診療での診察のリズム、流れとあまりに違っていて、一連の流れが一人一人の診察の間で止まってしまうような。そんなぎこちなさがあります。

1日30人がオンライン診療で診れる人数の限界かな(今の私の能力では)、と思います。

まだオンライン診療の症例数が少ないので、今後経験を積んでいきます。

自宅に帰らず診療所内での生活が今後も長く続きそうですので・・運動もしながら頑張っていきます!

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