医療の現場からレポート④

心の運動療法家、岡本浩之です。

精神科クリニックで診療をしていて感じたこと、思っていることを「医療の現場からレポート」と(大げさに)題してお伝えしていきます。

新型コロナウイルス関連相談室

私は北本心ノ診療所での診療以外にもいくつか仕事をしています。そのうちの一つに、企業への定期訪問、社員との面談があります。

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、皆の不安も強くなっています。

社内で感染者が出ると会社名が報道されて、行動や対策に何か不備がなかったのか厳しい目で見られてしまいます。そんな状況ですから、なおのこと皆神経質になりますよね。

さらに医療崩壊のニュース、病院の受け入れ拒否のニュースが頻繁に報道されているので、不安はさらに強くなります。

「何となく身体が怠いけど、これは新型コロナウイルス感染ではないのか?」

「子供が熱を出している。新型コロナウイルス感染症だったらまずいので、自分もしばらく休んだ方が良いのかな?」

「医療崩壊のニュースが報道されていて、熱があっても受診を断られたりするようだけど、じゃあ体調が悪い時には一体どこに相談したらいいの?」

などと、新型コロナウイルス感染症が拡大する前はあまり気にしていなかったことでも過敏になります。

在宅ワークに切り替えると、顔を合わせる同僚に相談出来ていたことが相談出来ず、こういった悩みを自分一人で抱え込むことが多くなります。

そういった方々の相談窓口として「新型コロナウイルス関連相談室」が開設され、早速相談を頂いています。

オンラインでの面談を行って、まずは話しを聞いて今の悩みを整理し、今後どのような対応をするのが良いかをお伝えしています。

精神科オンライン診療の料金体系に変化が

精神科でのオンライン診療の問題の一つに診療報酬の問題がありましたが、令和2年4月22日に厚生労働省から通達があり、これまで対面での通院精神療法を行ってきた患者さんについて月1回のみ「147点」を算定出来ることが周知されました。

通院精神療法(5分超、30分以内)が330点であること、週1回算定出来ることに比べると低い点数と回数とは言え、大きな変化であるといえます。

オンライン診療を受けている方はご存じかもしれませんが、オンライン診療では保険点数として支払う以外に、システム利用料というものがかかります。

システム利用料?

オンライン診療を既に導入している病院から話しを聞くと、診療報酬の保険点数に加えてシステム使用料として1000円~3000円(それ以外の金額を設定しているところもあります)を患者さんから徴収しているようです。

オンライン診療のシステム使用に初期費用+月々の運用費がかかることから、医療機関がシステム使用料を独自に設定しているのですね。

「そんなの安くしたらいいだけじゃないか?」「てか、そんなの無料でいいじゃん!」と思うのですが、ただ安くして簡単に向精神薬が手に入るということは必ずしも良いことばかりではないようです。

オンライン診療で通常より安く手に入るからと多く薬をもらって、本来の上限を超える量をまとめて服用したり、他の方に売ったりという事例が現実にあります。

システム使用料を高く設定したからといってそういうリスクがゼロになることはないのでしょうけど、安易な投薬を避ける意味では仕方ないのかなと思います。

オンライン診療と対面診療のどっちがよいのか・・・

オンライン診療は、病院で長く待って診療を受ける手間が省ける手軽さというメリットがあります。新型コロナウイルス感染拡大が起きている今、病院に長時間滞在することは感染リスクが高まりますから、このメリットは大きいですね。

そのメリットがある反面、窓口での支払い額は多くなるという大きなデメリットがありますね。

私は医師として診療をしている一方、うつ病患者として通院中でもあります。

感染リスクを考えると、リスクを減らす分出費が増えるのは仕方ないと思うので、オンライン診療に切り替えようと思います。

患者さん1人当たりからの病院の収入としては、オンライン診療にすると結局少なくなるようです。

オンライン診療では対面診療と比べて患者さんについて得られる情報量が少なくなり、精神療法が充分には行えないと感じるので、病状が安定していて処方の変更も必要がない、1か月の長期処方が可能な方に限る必要が現時点ではあるでしょうか。

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